2010年03月09日

住宅ローンを借りた後のこと

平成21年度の補正予算で、住宅金融支援機構が取り扱うフラット35の優良住宅に対する優遇金利幅が、0.3%から1.0%に拡大し、民間金融機関の住宅ローンよりも数段良いことから、申し込みが殺到しているそうです。

この優遇金利は、平成22年12月30日までにお申し込みをされた方のみが対象となり(募集限度あり途中で打ち切られることが予想されます)、当初10年間は借入金利から1.0%を優遇(低下)し、その後11年目から20年目までを0.3%優遇するものです。

機構の元となった住宅金融公庫でも、段階金利、ゆとりローン、などという似たような(同じではない)当初は少ない返済額、途中から返済額が増加するという融資制度がございました。

我々、不動産や住宅の営業は、住宅購入の資金計画を提案する際、当初の返済額のみを提示して、購入の是非を問うことが多くあります。

しかし、住宅ローンを検討するに際して大事なことは、借りるときの借入金額や返済額ではなく、借りた後の返済に対応できるかどうか、と、住宅ローンの返済が家計や人生に与える影響です。

狭義で考えれば、住宅ローンの返済額がどのように推移していくのか、金利の上昇時期や上昇幅などになりますが、住宅ローンだけを考えても判断できるものではなく、広義に、収入、生活費、教育費、老後資金などまで考えての判断になります。

収入は、何歳までどの程度の収入が得られるのか、定年退職、再就職などを想定し、返済期間と返済金額との兼ね合いを見ていきます。その他に、生活費や教育費が、どの程度かかってくるのか、それが金利変動などと照らし合わせたときに対応が可能かを判断します。

また、やっと、住宅ローンの返済が終わったとしても、年金も少なく、貯蓄もないと老後の生活が苦しいものとなります。老後に入ってから、リフォームや建て替えなどの必要が迫られると厳しい局面になります。

住宅ローンの返済を考える際は、返済額(金利)の高低だけではなく、生活から老後まで、長期的大局から鳥瞰するのが大事なポイントになります。

さらに住宅購入とも照らし合わせ、住宅ローンの返済中や返済後に、どの程度の費用が発生するか、また、どのように対応できるかも考えておかなければなりません。

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2010年03月05日

金融緩和策の検討


日銀は追加の金融緩和策の検討に入った。4月にかけて本格的に協議する。期間1年以下の短期金利の一段の低下を促すことを軸に、資金供給手段の拡充などを議論する方向だ。消費者物価の下げ止まりの動きが鈍いなかで企業や家計の行動が慎重になるリスクがあると判断。デフレ進行で再び景気が悪化する事態を防ぐために、機動的に動ける態勢を整える。

引用元:日本経済新聞(平成22年3月5日朝刊)


専門家ではないので、この金融緩和策の是非などは分からないが、住宅購入にどのような影響があるのかだけ確認しておきたい。なお、現段階では、検討に入った、協議する、というまでで正式に決定したわけではなく、あくまでも想定段階です。

検討されている金融緩和策は、短期金利の低下を促すものであるが、長期金利にも少なからず影響(低下圧力)があると思われます。金融機関などの事業性は短期金利の動きも影響はあると思われますが、住宅ローンを中心に家計への結びつきが強いのは長期金利です。

金融緩和の協議に入ることだけで、金利の低下観測から、金利の低下へ進むと思われます。長期金利が低下すると、住宅ローンの貸出金利も低下します。現在でさえ低金利の状況下ですが、一段と購入の負担は軽くなります。

ただし、金融緩和をするということは、景気が低迷しているということやデフレであることを示すものでもあります。いくら購入の負担が軽くなったとはいえ、肝心の収入面で不安があれば購入に踏み切れるものではありません。

また、デフレであるなら、原則では、借金はマイナス、不動産の購入もマイナスとなります。これは、現金の強さが増し、物の価値が弱くなるためです。デフレ傾向のときは、借金をしないこと、物を買わないこと、という鉄則があり、極端に言えば、お金をあげる(利息を払うから)借りてくれ、とか、現実に実感できるところとして、価格を安くするから買ってくれ、という状況になります。

これは経済的な感覚では異常なことであり、これを脱却するために、日銀は金融を緩和しようとします。金融緩和≒デフレ、不景気、これを見て、危ないと捉えるか、不動産も下がり、金利も下がって、チャンスと捉えるか、人(考え方や状況)によって判断は分かれます。

くれぐれも、金利が低下しているから、という単純な営業トークだけには惑わされないように。

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2010年03月04日

住宅ローン貸し出し状況

日本経済新聞(3/4)に「新規住宅ローン低調:2009年の住宅ローンの新規貸出額は前年比3%減、8年ぶりの低水準」という記事があった。住宅ローンが低迷した要因として、1.個人所得の減少による住宅購入意欲の減少(と借入額の縮小)、2.金融機関の住宅ローン事業の採算悪化に伴う貸し渋り(住宅ローン事故の増加と獲得競争による収益不足)、3.販売不振による分譲業者の供給絞り込み、としている。

昨年の住宅ローン事業がこのような状況になり、今年の出だしも低迷している中、国の政策(平成21年度補正予算)にて住宅金融支援機構が扱うフラット35S(優良住宅の金利優遇)の優遇幅拡大させたことで、民間金融機関の住宅ローン貸し出しはさらに減少しそうである。

ゆうちょ銀行の預け入れ限度額引き上げ論議と同様、官による民業圧迫だと思えるが、ここで行政をとやかく言うつもりではなく、貸す側から考えた場合、住宅ローン事情がどのように変わるのかを推測してみたい。

まず、住宅ローンの取り組みを事業として、積極的に進めるか、消極的に考えるか、というスタンスですが、事故率が増えたとはいえ、事業性貸し出しと比べれば、個人のすそ野は広く、住宅ローンを切り口とした個人の取り込みは行いたいのではないかと思われます。

ただし、事故率や収益性の低さから、貸し出し姿勢(審査)は厳しい状況が続くことも考えられる。弊社でも同業他社からの話でも、最近、金融機関の審査が厳しくなったことは感じられる。私の感覚で、この人は大丈夫だろうなと思える方でも、なにかしらの問題があると、取り扱いさえしてくれない。

数年前に、住宅ローンの事前審査にて承認を得ていた方が、その時は事情があって不動産購入を見送り、最近、改めて不動産購入をするために住宅ローンの事前審査を提出したところ、ゼロ回答(取り扱い不可)という結果になったことは、審査が厳しくなったことの表れなのでしょう。

金融機関の率直なところは、当たり前のことですが「優良なお客さまだけは欲しい、危ないお客様は要らない」というもの。その選別がより厳しくなった。さらに、露骨になってもきている。以前は、陰でコソコソと優遇などで優良客の囲みこみを行っていたが、最近では、自己資金が多い人には金利優遇します!と堂々としている。

不景気になると、金融機関は貸し出しに慎重になる。それは、厳しい借り入れを抑制し破たん者増加の調整弁となっているが、公的な融資は、厳しい借り入れをさせてでも景気回復させたい、というもの。住宅エコポイントにも同じようなものを感じる。少しでも低い金利で負担を軽減させることを否定はしないし、購入に補助を与えることもいいが、短期的な景気回復の一時的な政策に、住宅という生活に長期的で重たい影響を与えるものは避けてもらいたい。

住宅に関する政策・税制は、長期的、大局的な視点に立って欲しい。例えば、今回の金利優遇なら、民間金融機関の住宅ローンも対象になるような政策にするか、全期間優遇にしてもらいたかった。長期優良住宅を対象にしたことは良かったが、新築偏重気味は相変わらずです。私個人の希望は、自宅に関する住居費(家賃、住宅ローンの利息、固定資産税など)を所得控除する仕組みにしてもらいたいと思っています。細かいことで制約せずに。

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2010年03月01日

住宅ローン3月分実行金利

各銀行より平成22年3月実行分の住宅ローン金利が発表されました。

主要銀行の主な3月実行金利は、以下の通りです。
比較しやすいように全期間優遇適用後で表示します)

・変動金利 三菱東京UFJ銀行:1.275%
      三井住友銀行:1.475%
      みずほ銀行:1.475%
      千葉銀行:1.475%
      住友信託銀行:1.075%
      中央三井信託銀行:1.175%
      三菱UFJ信託銀行:1.275%
      中央労働金庫:1.225%

・3年固定 三菱東京UFJ銀行:2.10%
      三井住友銀行:2.30%
      みずほ銀行:2.30%
      千葉銀行:2.20%
      住友信託銀行:1.90%
      中央三井信託銀行:2.00%
      三菱UFJ信託銀行:2.15%
      中央労働金庫:1.65%

・5年固定 三菱東京UFJ銀行:2.40%
      三井住友銀行:2.60%
      みずほ銀行:2.60%
      千葉銀行:2.60%
      住友信託銀行:2.20%
      中央三井信託銀行:2.30%
      三菱UFJ信託銀行:2.30%
      中央労働金庫:2.05%

10年固定 三菱東京UFJ銀行:3.05%
      三井住友銀行:3.25%
      みずほ銀行:3.20%
      千葉銀行:3.05%
      住友信託銀行:2.70%
      中央三井信託銀行:2.90%
      三菱UFJ信託銀行:2.85%
      中央労働金庫:2.10%

・35年固定 三井住友銀行:3.23%
      みずほ銀行:3.00%
      千葉銀行:2.91%
      中央三井信託銀行:2.95%
      中央労働金庫:3.30%

※自己資金比率により選択できない固定期間もございます。

超長期はわずかながら上昇しましたが、今月の住宅ローン金利動向は、ほとんど横ばいとなりました。2月の金利動向も、狭い範囲での上下動で、ほとんど変わらずと言えます。

補正予算によるフラット35の金利優遇(当初10年間▼1.0%)を見ると、変動金利以外なら比べることなくフラット利用になるでしょう。※フラットより変動が良いというものではございません。

この金利優遇は補正予算という性格上、利用できる枠に限度があります。当面は大丈夫でしょうが、時間が経つにつれ、枠が少なくなってきますので、ご注意ください。

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2010年02月09日

土地のつなぎ融資

平成21年度第2次補正予算の住宅政策「明日の安心と成長のための緊急経済対策」として、住宅金融支援機構が取り扱うフラット35のうち、優良住宅取得支援制度(【フラット35】S)における当初10年間の金利引下げ幅を現行の0.3%から1.0%に拡大されます。

優良住宅取得支援制度(【フラット35】S)は、優良な住宅を増やすために数年前から実施されている金利の優遇制度で、省エネルギー性、耐震などの要件を満たす住宅を取得される場合に、当初10年間のお借入金利について、年0.3%の金利の引下げを受けることができる制度です。この優遇金利の拡充となります。

この金利優遇制度を利用すると、現在の金利水準で当初10年間が1%台、その後も2%台の段階的な固定金利となり、変動金利や短期間の固定金利との金利差が縮まり、さらに10年を超える期間の固定金利では逆転現象も起こることから、この金利優遇制度を希望する方が増加しています。

フラット35は、以前の公庫融資の流れを組むため、実行時期に問題があります。土地の取得費も融資の対象となります。新築の分譲住宅やマンションであれば、土地と建物の同時取得のため、土地分も同時に融資を得られ支払いが可能ですが、建物完成時の融資が原則のため、土地の先行取得時の資金としては利用できず、また、建築時の着手金や中間金の支払いにも対応できません。土地を購入し注文住宅を建築される方にとっては使いづらい面がございました。

このように利用を束縛しかねない事情と利用者のニーズが高まりを受け、金融機関サイドは利用者獲得のために、土地の先行取得時や建築の中間支払いに対応した「つなぎ融資」の制度に取り組み始めました。

例として、全国宅地建物取引業協会(ハトマーク)の関連である全宅住宅ローンで取り扱っているつなぎ融資で説明させて頂きますと、フラット35の内定金額以内で、土地取得時に土地価格100%まで、住宅着手時と建築中間金支払い時にそれぞれ建築代金の30%を限度として利用できます。利用にあたり、担保の設定や保証人は不要ですが、手数料と金利※は必要です。※金利はフラット35とは違い、つなぎ融資独自の金利です。

他にも同様の取り組みを始めた金融機関がございますので、ご利用を予定している金融機関に確認してみてください。また、土地取得前の資金計画の相談時から、この制度を視野に入れ、金融機関の選定することもありだと思います。

補足:既に【フラット35】Sをお申し込みされた方を含め、平成22年2月15日以降【フラット35】Sの資金をお受け取りになる場合、金利引下げ幅の拡大の対象となります。さらに、平成22年2月14日までに【フラット35】Sの資金をお受け取りになる予定のお客様でも、民間金融機関のつなぎ融資のご利用等によって平成22年2月15日以降に【フラット35】Sの資金をお受け取りになるよう変更すれば、金利引下げ幅の拡大の対象となります。

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2010年02月03日

住宅ローン2月分実行金利

各銀行より平成22年2月実行分の住宅ローン金利が発表されました。

主要銀行の主な2月実行金利は、以下の通りです。
比較しやすいように全期間優遇適用後で表示します)

・変動金利 三菱東京UFJ銀行:1.275%
      三井住友銀行:1.475%
      みずほ銀行:1.475%
      千葉銀行:1.475%
      住友信託銀行:1.075%
      中央三井信託銀行:1.175%
      三菱UFJ信託銀行:1.275%
      中央労働金庫:1.225%

・3年固定 三菱東京UFJ銀行:2.10%
      三井住友銀行:2.30%
      みずほ銀行:2.30%
      千葉銀行:2.20%
      住友信託銀行:1.90%
      中央三井信託銀行:2.00%
      三菱UFJ信託銀行:2.15%
      中央労働金庫:1.65%

・5年固定 三菱東京UFJ銀行:2.40%
      三井住友銀行:2.60%
      みずほ銀行:2.60%
      千葉銀行:2.60%
      住友信託銀行:2.20%
      中央三井信託銀行:2.30%
      三菱UFJ信託銀行:2.20%
      中央労働金庫:2.05%

10年固定 三菱東京UFJ銀行:3.05%
      三井住友銀行:3.25%
      みずほ銀行:3.20%
      千葉銀行:3.05%
      住友信託銀行:2.70%
      中央三井信託銀行:2.90%
      三菱UFJ信託銀行:2.85%
      中央労働金庫:2.10%

・35年固定 三井住友銀行:3.18%
      みずほ銀行:2.95%
      千葉銀行:2.90%
      中央三井信託銀行:3.20%
      中央労働金庫:3.35%

※自己資金比率により選択できない固定期間もございます。

今月の住宅ローン金利動向は、ほとんど横ばい、一部の金融機関で小幅ながら引き上げとなりました。

1月末から2月に入って、再度、金利上昇傾向にありますが、狭い範囲でのもので、大きく見ると小康状態とも言えます。財政悪化などの懸念材料があるものの、安全性が高い運用を目指す金融機関の需要などから、しばらくは狭い範囲での小幅な動きが続くと思われます。

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2010年01月12日

2010年は、不動産の買い時か?

お正月も明けて、実質、最初の週末となった3連休。

例年ですと、お正月明けは購入希望者が増加しますが、
この暗い世相、不景気で、今年はどうかな〜、と様子を見ていましたら、
思ったより、例年どおりのスタートだったようです。

ただし、12月に、住宅エコポイント制度や贈与税軽減などのニュースで、
昨年末に動きが前倒しになった分、この流れがいつまで続くのか、
もしかしたら、早めに新年のシーズンは終了するかもしれません。


今、購入を検討されている方のなかには、
「不動産は今が買い時」という言葉を耳にして、
検討を始めた方もいるかと思われます。

果たして、本当に買い時なのか、
ちょっと検証してみたいと思います。


【2010年は、不動産の買い時か?】


「不動産は今が買い時」という言葉は、金銭的な面から考えられます。
 このお金の部分は、不動産価格、金利、税制が主な内容となります。

1.不動産価格

 昨年、流行にもなったアウトレットマンションのように、
 新築マンションでは、分譲業者の倒産や資金繰り難、販売不振などから、
 価格は、大幅に下落しました。

 これは、建売住宅や地価でも、同様で、
 高額帯を中心に下落しました。

 現在、リーマンショック前の好景気だった頃に上昇した分を
 帳消しにする程度の値下がりをし、
 バブル崩壊後の底値と同程度の水準になって、
 下落は落ち着いてきております。

 ただし、底になったから、これから上昇するかといえば、
 決してそういう兆候があるわけではありません。

 今後の不動産価格は、
 このあたりで落ち着き、今後下がりづらいものと、
 まだまだ下がる余地があるものとに分かれるのではないでしょうか。

 土地にしても、建物にしても、
 質の良いものを選ばれるという前提付きで、
 買い時なのかもしれません。

2.金利

 日本の金利水準が、これ以上下がりようがない程度の
 低金利であることは、ご承知のとおりです。

 一番低い水準であること、これ以上ない買い時(借り時)とも取れます。

 さらに、長期固定金利の代表格であるフラット35では、
 当初10年間の金利優遇もあり、(質のよい建物に限る)
 11年目以降の金利水準も、決して高いものでもないので、
 さらに、買い時(借り時)の判定には追い風となります。

 ただし、金利を考えるにあたり、考慮しなければならないのが、
 物価との関連性です。

 現在、デフレ化であるとの認識が一般的です。
 デフレは、物価の下落(現金価値の上昇)の状態であり、
 厳密には、地価は物価に含まれないらしいですが、
 不動産価格の下落分も加味しなければなりません。

 さらに、返済の原資となる現金の価値が上昇する、
 返済負担が上昇するこということにもなります。

 ※逆に、インフレ時は、返済負担が軽くなる。

 以上のことから、
 不動産価値が下がりづらいものであれば買い時と言えます。

3.税制

 既存の住宅ローン減税に加え、
 住宅版エコポイント制度、贈与税の控除幅拡大など、
 不景気となれば、住宅取得促進へと進む政策。

 これらの政策が、今後さらに拡大するというものでもないので、
 ここは単純に買い時と判断してもいいかもしれません。

 さらに、来年以降の税制も見えないことから、
 特に今年、という判断もできます。

4.まとめ

 質の良いものであれば、不動産は買い時、と判断しても良さそうです。

 ただ、「不動産は今が買い時」という話は、
 毎年、いつでも言われるようなことで、
 不動産市場でも、金利でも、
 裏表、良い面もあれば、悪い面もあるもので、
 見方次第で、どちらにでも転がるものかもしれません。

 結局、個々の事情としての、
 収入や家族状況、現在の住まいなどを考えて、
 購入するきっかけがあり、購入しても大丈夫そうで、
 購入しても良さそうな不動産であれば、
 購入してもよい、という身も蓋もない結論になってしまいます。

 実際の依頼内容を見ていますと、
 なんで、こんなの買ってしまったんだろう、というケースが多くあります。

 買い時かどうかの判断以上に、
 どのような住まいを探して購入するかという検討を、
 実際に探す前から行うことが大切なんだと思います。

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2010年01月07日

2010年の金利予想

低金利下で終わった2009年。この流れが続くのか、年明けから上昇傾向にある流れで一段高くなるのか。2010年の金利はどう動くのか、経済の専門家でもないので僭越ですが、現場に立つ感覚では、今年も昨年の流れが続くのではないかと思います。

2009年は、1.2〜1.5%のレンジの中を上下しており、年末は1.2%台に落ち着きました。これは過去3年間でも最低の水準です。2010年の年明けは、年末年始の株高や金利の先高感、国債増発による需給懸念などから上昇し、1.3%台をつけております。

昨年も、同じような要因で一時的な上昇はございました。しかし、1.5%台の壁を突破することはなく、壁を突破するには、景気回復という根本的な理由が必要になるのではないでしょうか。

それでは、景気回復があるか、という問題になりますが、みなさまもお感じの通り、景気回復のシナリオを想像するのは難しいものがあります。少なくとも、私は、今、景気回復への期待感は持てません。

さて、長期系や固定期間選択型は、上記の長期金利に影響を受けますが、最近、利用者が増加している変動金利は、どのように動くのでしょうか。

変動金利の場合、長期金利ではなく、日銀の政策金利に影響されます。日銀の政策金利は、景気動向に加え、物価の上昇率を見ております。物価上昇(インフレ)傾向に進んでいるときは金利引き上げ、物価下落(デフレ)傾向に進んでいるときは金利引き下げ、となります。

現在の物価はどうなっているのかと見れば、数年前のデフレ時に特徴的だった”牛丼“の値下げが再現されているとおり、デフレ真っ最中という状況です。景気低迷に加え、この状況を見る限り、日銀は金利引き上げをすることは難しいでしょう。

前回のデフレ時は、ゼロ金利や量的緩和などの異常事態を早く解消したくて、景気回復が見えた途端、金利引き上げを行いました。しかし、結果的には、少し早かったのではないかという分析も出ており、次の引き上げは慎重になるのではないか。

そこで、このような低金利が2010年も続くと思われることから、住宅の購入をする絶好の好機だということになるのですが、実際の金利負担を考える場合、デフレ下であることを考慮しなければなりません。

住宅ローン(借金)は、インフレ時の場合、物価上昇分と金利が相殺され、高金利であっても、実質の金利負担は低減されます。デフレ時はその逆、表面的な金利負担は少なくとも、実質的な金利負担は多くなることがあります。

これを考慮した場合の住宅購入はどうすれば良いのか。ただ一言、なるべく価値ある(資産価値が維持される)住宅を選択することです。インフレ時は、物価上昇の恩恵で、ある程度の住宅は価値が維持されるかもしれませんが、デフレ時は選別が厳しくなります。

厳しい選別(選ばれる住宅と地域)に耐えうる住宅を購入すること、これがデフレ時の住宅購入の秘訣です。インフレ時は、金利や不動産価格の上昇という面もありますので、インフレ時に購入すればいいというものでもありません。住宅購入のタイミングは、金利動向ではなく、生活状況によるものです。ただ、状況にあった購入の仕方があるということです。

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住宅ローン1月分実行金利

各銀行より平成22年1月実行分の住宅ローン金利が発表されました。

主要銀行の主な1月実行金利は、以下の通りです。
比較しやすいように全期間優遇適用後で表示します)

・変動金利 三菱東京UFJ銀行:1.275%
      三井住友銀行:1.475%
      みずほ銀行:1.475%
      千葉銀行:1.475%
      住友信託銀行:1.075%
      中央三井信託銀行:1.075%
      三菱UFJ信託銀行:1.275%
      中央労働金庫:1.225%

・3年固定 三菱東京UFJ銀行:2.10%
      三井住友銀行:2.30%
      みずほ銀行:2.25%
      千葉銀行:2.20%
      住友信託銀行:1.90%
      中央三井信託銀行:1.85%
      三菱UFJ信託銀行:2.10%
      中央労働金庫:1.65%

・5年固定 三菱東京UFJ銀行:2.40%
      三井住友銀行:2.60%
      みずほ銀行:2.55%
      千葉銀行:2.60%
      住友信託銀行:2.20%
      中央三井信託銀行:2.15%
      三菱UFJ信託銀行:2.15%
      中央労働金庫:2.05%

・10年固定 三菱東京UFJ銀行:3.05%
      三井住友銀行:3.25%
      みずほ銀行:3.20%
      千葉銀行:3.05%
      住友信託銀行:2.70%
      中央三井信託銀行:2.80%
      三菱UFJ信託銀行:2.75%
      中央労働金庫:2.10%

・35年固定 三井住友銀行:3.18%
      みずほ銀行:3.73%
      千葉銀行:2.87%
      中央三井信託銀行:2.99%
      中央労働金庫:3.30%

※自己資金比率により選択できない固定期間もございます。

今月の住宅ローン金利動向は、昨年末の長期金利低下に伴ない、総じて、小幅ながらほぼ引き下げとなりました。

年明けからの長期金利市場は、ジリジリ上昇しておりますので、この流れだと、2月の金利は上昇しそうです。ただし、長期的には、上昇の余地は限定的と思われ、昨年の壁であった1.5〜1.6%(現況より0.3%)あたりが上限ではないかと思われます。


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2009年12月08日

持ち家推進政策

国民新党の亀井代表が目立ちすぎて、肝心の内容が隠れてしまった感のある第二次補正予算案。正式には今後の政局次第になりますが、住宅に関連するものをご紹介させて頂きます。

まず目立ったのは、住宅金融支援機構が民間金融機関と提携した長期・固定金利型の住宅ローン(フラット35)の金利を下げること。平成22年中の申込者に限り、当初10年間の金利を通常より1%下げる方向で、対象物件が省エネ、バリアフリー、耐震などのいずれかを満たすことを条件にする。現在もこれらの物件を対象に当初10年間の金利を0.3%優遇する仕組みがあるが、その下げ幅を1%に拡大するもの。

優良な住宅(長期耐久性)に対して優遇措置を取り、建物のクオリティを上げることにより、購入後の資産価値低下を緩やかにして、家計資産を健全にする、老後の生活安定に寄与する方向性は悪くはないが、当初10年間の金利優遇は、11年目以降の金利上昇・返済額増加による家計負担増加は、問題になった「ゆとりローン」と同じような仕組み。

購入しやすい環境を作り、住宅購入促進へ導くことにより、景気回復へと繋げる、という発想は、自民党時代と何ら変わらない。景気回復のために、国民に住宅を購入させる、というものは業界にとってありがたい話であるが、果たして国民にとっていいものなのか。景気回復することそのものは国民にとってもいいのだろうが、そのために住宅を購入させられる国民はたまらない。

たまたま、家族状況や人生の中で、購入してもいいタイミングの方であれば、購入しやすい環境であることは望ましいかもしれない。しかし、購入するタイミングではない方が、購入しやすい環境だからといって進めていくのは失敗になる可能性もある。そもそも、購入・持ち家=正義、という流れ、風潮そのものがよくないのではないか。持ち家がいいか、賃貸がいいかは、人それぞれによって判断が分かれるものである。

特に今回は、住宅ローンの部分に対する政策であり、購入のしやすさに危険が伴うものである。通常の金利でも問題なく支払える人にとって、金利が低くなることは悪いことではない。怖いのは、通常の支払いでは厳しい人が、金利優遇により支払えると錯覚して購入してしまうことである。11年目以降に収入が増加しているなら問題はないが、この時勢を考えると、たまたまの運だめしみたいなものである。

今回の枠組みでやるなら、全期間優遇してもらいたいものである。または、住宅ローンの部分に手を付けるのではなく、購入もしくは住宅事情、全体に対しての政策にしてもらいたかった。この他に第二次補正予算案で取り上げられたものは、民間金融機関の保証料引き下げ、住宅版エコポイント。どうしても国としては住宅を購入させたいらしいようである。賃貸に暮らす人、すでに購入している人、は、苦しいままである。

自民党時代に導入された史上最大規模の住宅ローン控除。この持ち家推進政策の効果は、いまいちらしい。その原因は、根本的な雇用、収入面が低迷していることや、住宅ローン控除を打ち消す規模で進む資産デフレなどが、購入を踏み留まさせる。政治、行政が考えるよりも国民の方が一歩上にいっている。周りを見ず、簡単に、目先の餌へは食いつかない。

生活に大きな影響を与える住宅政策は、安易に取り組まず、コロコロ変えないで欲しいが、政権交代しても変わらないようなので、我々、住宅にかかわる者が、目先の政策に振り回されることなく、しっかりとアドバイスしなければならない。最後の防波堤になれるのは、現場に立つ人なのだから。

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posted by preseek_shibata at 13:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする