昨年の住宅ローン事業がこのような状況になり、今年の出だしも低迷している中、国の政策(平成21年度補正予算)にて住宅金融支援機構が扱うフラット35S(優良住宅の金利優遇)の優遇幅拡大させたことで、民間金融機関の住宅ローン貸し出しはさらに減少しそうである。
ゆうちょ銀行の預け入れ限度額引き上げ論議と同様、官による民業圧迫だと思えるが、ここで行政をとやかく言うつもりではなく、貸す側から考えた場合、住宅ローン事情がどのように変わるのかを推測してみたい。
まず、住宅ローンの取り組みを事業として、積極的に進めるか、消極的に考えるか、というスタンスですが、事故率が増えたとはいえ、事業性貸し出しと比べれば、個人のすそ野は広く、住宅ローンを切り口とした個人の取り込みは行いたいのではないかと思われます。
ただし、事故率や収益性の低さから、貸し出し姿勢(審査)は厳しい状況が続くことも考えられる。弊社でも同業他社からの話でも、最近、金融機関の審査が厳しくなったことは感じられる。私の感覚で、この人は大丈夫だろうなと思える方でも、なにかしらの問題があると、取り扱いさえしてくれない。
数年前に、住宅ローンの事前審査にて承認を得ていた方が、その時は事情があって不動産購入を見送り、最近、改めて不動産購入をするために住宅ローンの事前審査を提出したところ、ゼロ回答(取り扱い不可)という結果になったことは、審査が厳しくなったことの表れなのでしょう。
金融機関の率直なところは、当たり前のことですが「優良なお客さまだけは欲しい、危ないお客様は要らない」というもの。その選別がより厳しくなった。さらに、露骨になってもきている。以前は、陰でコソコソと優遇などで優良客の囲みこみを行っていたが、最近では、自己資金が多い人には金利優遇します!と堂々としている。
不景気になると、金融機関は貸し出しに慎重になる。それは、厳しい借り入れを抑制し破たん者増加の調整弁となっているが、公的な融資は、厳しい借り入れをさせてでも景気回復させたい、というもの。住宅エコポイントにも同じようなものを感じる。少しでも低い金利で負担を軽減させることを否定はしないし、購入に補助を与えることもいいが、短期的な景気回復の一時的な政策に、住宅という生活に長期的で重たい影響を与えるものは避けてもらいたい。
住宅に関する政策・税制は、長期的、大局的な視点に立って欲しい。例えば、今回の金利優遇なら、民間金融機関の住宅ローンも対象になるような政策にするか、全期間優遇にしてもらいたかった。長期優良住宅を対象にしたことは良かったが、新築偏重気味は相変わらずです。私個人の希望は、自宅に関する住居費(家賃、住宅ローンの利息、固定資産税など)を所得控除する仕組みにしてもらいたいと思っています。細かいことで制約せずに。
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