2011年05月29日

「被災者の住宅ローン、返済猶予中は無利子に」政権検討

菅政権と民主党は、東日本大震災で被災した人の住宅ローンを返済猶予中は無利子にする検討に入った。猶予中に利子がたまり、猶予終了後の返済負担が重くなるのを防ぐねらい。第2次補正予算案に盛り込み、「二重ローン」対策の第1弾として打ち出す構えだ。

被災地の県ごとに利子分を補う基金をつくり、そこに国が資金を出す案などを検討している。対象は震災前に借りた住宅ローンで、政府系の住宅金融支援機構のローンのほか、銀行や信用金庫などの民間金融機関のローンも含める。

金融機関は震災後、ローンの支払いが困難な被災者に対し、元本と利子の返済を当面猶予している。ただ、猶予中も利子がかかり、猶予期間が長引けば利子を含めた支払総額が膨らむ。このため、無利子にして返済負担を軽くする。

asahi.com 2011年5月25日5時14分

住宅が天災地変などの不可抗力によって使用不能となったとしても、住宅ローンの借り主は返済を免れることはできません。記事にある「金融機関が被災者の返済を猶予している」の言葉とおり、返済を免除ではなく、返済を猶予しているにすぎません。

日本航空をはじめ、経営ミスによるときは債権放棄で債務返済の免除なのに対し、天災による不可抗力の場合は返済を免除せずに猶予(いつかは返せ)に留まるのは不公平感もありますが、債権額の巨大さが金融機関の経営にも影響するため、やむを得ないのでしょうか。

<民法> 第419条(金銭債務の特則)金銭の給付を目的とする債務の不履行については、・・・・、損害賠償については、債権者は損害の証明をすることを要しない。・・・・、債務者は不可抗力をもって抗弁とすることができない。

今後、被災者の住宅ローン(新旧問わず)に対し、何かしらの特例を設けてくれるはずと信じておりますが、債務者(借りる人)は、二重ローンなどの負担をさけるためには、地震保険の加入、貯蓄などの自己防衛策が必要となります。

まだ、住宅を購入する前の場合、たとえ、二重ローンになったとしても(天災以外の不可抗力や状況の変化に対応するためにも)、ぎりぎりいっぱい、高額な住宅ローンを組まずに、余裕を持った資金計画・返済計画にすることが肝要です。

ひとつの不動産(資産)に資金を集中投下することは、リスク分散の兼ね合いから考えても、お勧めできません。

[PR]「住宅購入サポート“プレミアクラス”
住宅購入や住宅ローンの相談に注力して住まい探しをサポートする不動産仲介会社。会員には手数料“優遇”特典付きです。
posted by preseek_shibata at 11:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月05日

金融緩和策の検討


日銀は追加の金融緩和策の検討に入った。4月にかけて本格的に協議する。期間1年以下の短期金利の一段の低下を促すことを軸に、資金供給手段の拡充などを議論する方向だ。消費者物価の下げ止まりの動きが鈍いなかで企業や家計の行動が慎重になるリスクがあると判断。デフレ進行で再び景気が悪化する事態を防ぐために、機動的に動ける態勢を整える。

引用元:日本経済新聞(平成22年3月5日朝刊)


専門家ではないので、この金融緩和策の是非などは分からないが、住宅購入にどのような影響があるのかだけ確認しておきたい。なお、現段階では、検討に入った、協議する、というまでで正式に決定したわけではなく、あくまでも想定段階です。

検討されている金融緩和策は、短期金利の低下を促すものであるが、長期金利にも少なからず影響(低下圧力)があると思われます。金融機関などの事業性は短期金利の動きも影響はあると思われますが、住宅ローンを中心に家計への結びつきが強いのは長期金利です。

金融緩和の協議に入ることだけで、金利の低下観測から、金利の低下へ進むと思われます。長期金利が低下すると、住宅ローンの貸出金利も低下します。現在でさえ低金利の状況下ですが、一段と購入の負担は軽くなります。

ただし、金融緩和をするということは、景気が低迷しているということやデフレであることを示すものでもあります。いくら購入の負担が軽くなったとはいえ、肝心の収入面で不安があれば購入に踏み切れるものではありません。

また、デフレであるなら、原則では、借金はマイナス、不動産の購入もマイナスとなります。これは、現金の強さが増し、物の価値が弱くなるためです。デフレ傾向のときは、借金をしないこと、物を買わないこと、という鉄則があり、極端に言えば、お金をあげる(利息を払うから)借りてくれ、とか、現実に実感できるところとして、価格を安くするから買ってくれ、という状況になります。

これは経済的な感覚では異常なことであり、これを脱却するために、日銀は金融を緩和しようとします。金融緩和≒デフレ、不景気、これを見て、危ないと捉えるか、不動産も下がり、金利も下がって、チャンスと捉えるか、人(考え方や状況)によって判断は分かれます。

くれぐれも、金利が低下しているから、という単純な営業トークだけには惑わされないように。

[PR]「住宅購入サポート“プレミアクラス”
不動産調査,住宅購入相談,住宅ローン相談など、住まい探しサポートの集大成。仲介手数料“優遇”特典付き。
posted by preseek_shibata at 11:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月04日

住宅ローン貸し出し状況

日本経済新聞(3/4)に「新規住宅ローン低調:2009年の住宅ローンの新規貸出額は前年比3%減、8年ぶりの低水準」という記事があった。住宅ローンが低迷した要因として、1.個人所得の減少による住宅購入意欲の減少(と借入額の縮小)、2.金融機関の住宅ローン事業の採算悪化に伴う貸し渋り(住宅ローン事故の増加と獲得競争による収益不足)、3.販売不振による分譲業者の供給絞り込み、としている。

昨年の住宅ローン事業がこのような状況になり、今年の出だしも低迷している中、国の政策(平成21年度補正予算)にて住宅金融支援機構が扱うフラット35S(優良住宅の金利優遇)の優遇幅拡大させたことで、民間金融機関の住宅ローン貸し出しはさらに減少しそうである。

ゆうちょ銀行の預け入れ限度額引き上げ論議と同様、官による民業圧迫だと思えるが、ここで行政をとやかく言うつもりではなく、貸す側から考えた場合、住宅ローン事情がどのように変わるのかを推測してみたい。

まず、住宅ローンの取り組みを事業として、積極的に進めるか、消極的に考えるか、というスタンスですが、事故率が増えたとはいえ、事業性貸し出しと比べれば、個人のすそ野は広く、住宅ローンを切り口とした個人の取り込みは行いたいのではないかと思われます。

ただし、事故率や収益性の低さから、貸し出し姿勢(審査)は厳しい状況が続くことも考えられる。弊社でも同業他社からの話でも、最近、金融機関の審査が厳しくなったことは感じられる。私の感覚で、この人は大丈夫だろうなと思える方でも、なにかしらの問題があると、取り扱いさえしてくれない。

数年前に、住宅ローンの事前審査にて承認を得ていた方が、その時は事情があって不動産購入を見送り、最近、改めて不動産購入をするために住宅ローンの事前審査を提出したところ、ゼロ回答(取り扱い不可)という結果になったことは、審査が厳しくなったことの表れなのでしょう。

金融機関の率直なところは、当たり前のことですが「優良なお客さまだけは欲しい、危ないお客様は要らない」というもの。その選別がより厳しくなった。さらに、露骨になってもきている。以前は、陰でコソコソと優遇などで優良客の囲みこみを行っていたが、最近では、自己資金が多い人には金利優遇します!と堂々としている。

不景気になると、金融機関は貸し出しに慎重になる。それは、厳しい借り入れを抑制し破たん者増加の調整弁となっているが、公的な融資は、厳しい借り入れをさせてでも景気回復させたい、というもの。住宅エコポイントにも同じようなものを感じる。少しでも低い金利で負担を軽減させることを否定はしないし、購入に補助を与えることもいいが、短期的な景気回復の一時的な政策に、住宅という生活に長期的で重たい影響を与えるものは避けてもらいたい。

住宅に関する政策・税制は、長期的、大局的な視点に立って欲しい。例えば、今回の金利優遇なら、民間金融機関の住宅ローンも対象になるような政策にするか、全期間優遇にしてもらいたかった。長期優良住宅を対象にしたことは良かったが、新築偏重気味は相変わらずです。私個人の希望は、自宅に関する住居費(家賃、住宅ローンの利息、固定資産税など)を所得控除する仕組みにしてもらいたいと思っています。細かいことで制約せずに。

[PR]「住宅購入サポート“プレミアクラス”
不動産調査,住宅購入相談,住宅ローン相談など、住まい探しサポートの集大成。仲介手数料“優遇”特典付き。
posted by preseek_shibata at 12:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月07日

2010年の金利予想

超低金利下で終わった2009年。この流れが続くのか、年明けから上昇傾向にある流れで一段高くなるのか。2010年の金利はどう動くのか、経済の専門家でもないので僭越ですが、現場に立つ感覚では、今年も昨年の流れが続くのではないかと思います。

2009年は、1.2〜1.5%のレンジの中を上下しており、年末は1.2%台に落ち着きました。これは過去3年間でも最低の水準です。2010年の年明けは、年末年始の株高や金利の先高感、国債増発による需給懸念などから上昇し、1.3%台をつけております。

昨年も、同じような要因で一時的な上昇はございました。しかし、1.5%台の壁を突破することはなく、壁を突破するには、景気回復という根本的な理由が必要になるのではないでしょうか。

それでは、景気回復があるか、という問題になりますが、みなさまもお感じの通り、景気回復のシナリオを想像するのは難しいものがあります。少なくとも、私は、今、景気回復への期待感は持てません。

さて、長期系や固定期間選択型は、上記の長期金利に影響を受けますが、最近、利用者が増加している変動金利は、どのように動くのでしょうか。

変動金利の場合、長期金利ではなく、日銀の政策金利に影響されます。日銀の政策金利は、景気動向に加え、物価の上昇率を見ております。物価上昇(インフレ)傾向に進んでいるときは金利引き上げ、物価下落(デフレ)傾向に進んでいるときは金利引き下げ、となります。

現在の物価はどうなっているのかと見れば、数年前のデフレ時に特徴的だった”牛丼“の値下げが再現されているとおり、デフレ真っ最中という状況です。景気低迷に加え、この状況を見る限り、日銀は金利引き上げをすることは難しいでしょう。

前回のデフレ時は、ゼロ金利や量的緩和などの異常事態を早く解消したくて、景気回復が見えた途端、金利引き上げを行いました。しかし、結果的には、少し早かったのではないかという分析も出ており、次の引き上げは慎重になるのではないか。

そこで、このような低金利が2010年も続くと思われることから、住宅の購入をする絶好の好機だということになるのですが、実際の金利負担を考える場合、デフレ下であることを考慮しなければなりません。

住宅ローン(借金)は、インフレ時の場合、物価上昇分と金利が相殺され、高金利であっても、実質の金利負担は低減されます。デフレ時はその逆、表面的な金利負担は少なくとも、実質的な金利負担は多くなることがあります。

これを考慮した場合の住宅購入はどうすれば良いのか。ただ一言、なるべく価値ある(資産価値が維持される)住宅を選択することです。インフレ時は、物価上昇の恩恵で、ある程度の住宅は価値が維持されるかもしれませんが、デフレ時は選別が厳しくなります。

厳しい選別(選ばれる住宅と地域)に耐えうる住宅を購入すること、これがデフレ時の住宅購入の秘訣です。インフレ時は、金利や不動産価格の上昇という面もありますので、インフレ時に購入すればいいというものでもありません。住宅購入のタイミングは、金利動向ではなく、生活状況によるものです。ただ、状況にあった購入の仕方があるということです。

[PR]「住宅購入サポート“プレミアクラス”
不動産調査,住宅購入相談,住宅ローン相談など、住まい探しサポートの集大成。仲介手数料“優遇”特典付き。
posted by preseek_shibata at 12:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月08日

持ち家推進政策

国民新党の亀井代表が目立ちすぎて、肝心の内容が隠れてしまった感のある第二次補正予算案。正式には今後の政局次第になりますが、住宅に関連するものをご紹介させて頂きます。

まず目立ったのは、住宅金融支援機構が民間金融機関と提携した長期・固定金利型の住宅ローン(フラット35)の金利を下げること。平成22年中の申込者に限り、当初10年間の金利を通常より1%下げる方向で、対象物件が省エネ、バリアフリー、耐震などのいずれかを満たすことを条件にする。現在もこれらの物件を対象に当初10年間の金利を0.3%優遇する仕組みがあるが、その下げ幅を1%に拡大するもの。

優良な住宅(長期耐久性)に対して優遇措置を取り、建物のクオリティを上げることにより、購入後の資産価値低下を緩やかにして、家計資産を健全にする、老後の生活安定に寄与する方向性は悪くはないが、当初10年間の金利優遇は、11年目以降の金利上昇・返済額増加による家計負担増加は、問題になった「ゆとりローン」と同じような仕組み。

購入しやすい環境を作り、住宅購入促進へ導くことにより、景気回復へと繋げる、という発想は、自民党時代と何ら変わらない。景気回復のために、国民に住宅を購入させる、というものは業界にとってありがたい話であるが、果たして国民にとっていいものなのか。景気回復することそのものは国民にとってもいいのだろうが、そのために住宅を購入させられる国民はたまらない。

たまたま、家族状況や人生の中で、購入してもいいタイミングの方であれば、購入しやすい環境であることは望ましいかもしれない。しかし、購入するタイミングではない方が、購入しやすい環境だからといって進めていくのは失敗になる可能性もある。そもそも、購入・持ち家=正義、という流れ、風潮そのものがよくないのではないか。持ち家がいいか、賃貸がいいかは、人それぞれによって判断が分かれるものである。

特に今回は、住宅ローンの部分に対する政策であり、購入のしやすさに危険が伴うものである。通常の金利でも問題なく支払える人にとって、金利が低くなることは悪いことではない。怖いのは、通常の支払いでは厳しい人が、金利優遇により支払えると錯覚して購入してしまうことである。11年目以降に収入が増加しているなら問題はないが、この時勢を考えると、たまたまの運だめしみたいなものである。

今回の枠組みでやるなら、全期間優遇してもらいたいものである。または、住宅ローンの部分に手を付けるのではなく、購入もしくは住宅事情、全体に対しての政策にしてもらいたかった。この他に第二次補正予算案で取り上げられたものは、民間金融機関の保証料引き下げ、住宅版エコポイント。どうしても国としては住宅を購入させたいらしいようである。賃貸に暮らす人、すでに購入している人、は、苦しいままである。

自民党時代に導入された史上最大規模の住宅ローン控除。この持ち家推進政策の効果は、いまいちらしい。その原因は、根本的な雇用、収入面が低迷していることや、住宅ローン控除を打ち消す規模で進む資産デフレなどが、購入を踏み留まさせる。政治、行政が考えるよりも国民の方が一歩上にいっている。周りを見ず、簡単に、目先の餌へは食いつかない。

生活に大きな影響を与える住宅政策は、安易に取り組まず、コロコロ変えないで欲しいが、政権交代しても変わらないようなので、我々、住宅にかかわる者が、目先の政策に振り回されることなく、しっかりとアドバイスしなければならない。最後の防波堤になれるのは、現場に立つ人なのだから。

[PR]「住宅購入サポート“プレミアクラス”
不動産調査,住宅購入相談,住宅ローン相談など、住まい探しサポートの集大成。仲介手数料“優遇”特典付き。
posted by preseek_shibata at 13:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月10日

長期金利急上昇

先月半ば頃からの長期金利上昇が止まらない。

11/9には夏場の頂点である1.460%を超え1.475%まで上昇した。財政悪化による国債増発懸念はぬぐえないことから、年末にかけて、今年の頂点である1.560%を目指す動きになるのではないか。

日本経済新聞に紹介された各エコノミストの長期金利予測は、全員ともピークは今年のピークである1.6%前後まで年末に向けて上昇すると。

その後の動きは、一人をのぞき、年明けから下がり1.2%で落ち着くのではないかとしている。これは来年度予算が見えてくることによる不透明感の払拭によるもの。

長期金利が上昇すると、当然、定期金利の上昇に繋がり受け取る利息も増えるが、固定型住宅ローンの金利も上昇し支払う利息も増える。

なお、普通預金や変動型住宅ローンは、日銀の政策金利に連動するため、長期金利の動きに直接的には影響されない。

当面の間、住宅ローンを考える場合、長期金利と政策金利のギャップによる支払いの差額を念頭に置き、将来の金利上昇リスク、支払い利息の増加リスクを比較することが必要である。

これはいつでも言える基本的なことだが、差額が小さければ、検討もなく固定型を選ぶ要素が強くなるが、金利差が拡がった今、より検討を深めてもらいたい。

[PR]「住宅購入サポート“プレミアクラス”
不動産調査,住宅購入相談,住宅ローン相談など、住まい探しサポートの集大成。仲介手数料“優遇”特典付き。
posted by preseek_shibata at 09:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月09日

モーゲージプランナー

私事ですが、「住宅ローンの殿堂」というサイトに毎月1回コラムを投稿しており、私の当番は10日になります。毎月、10日近くなると週間の予定や行動を予測し原稿を作成します。今月は10日が土曜日のため、直前の木金は週末の準備で忙しくなることが予想されたことから、7日の火曜日に原稿を提出致しました。火曜日は夜10時から「ガイアの夜明け」(TV東京)が放送されます。今週の番組では「モーゲージプランナー」について紹介されました。この放送後に、コラムの原稿を書けたなら、ネタに困らなかったのにとがっかりです。

「モーゲージプランナー」とは、NPO法人「日本モーゲージプランナーズ協会」が育成し、認定した住宅ローン分野の専門家。住宅ローンの相談やあっせんができる資格を持ったコンサルタントです。(同協会ホームページより)

さて、番組にて紹介された概要と率直な感想をお伝えしますと、まず、びっくりしたのが住宅ローン融資額の2%という「あっせん手数料」。住宅関連で有名なのは、宅建業者への報酬(仲介手数料)ですが、これは、不動産取引価格の3.15%+63,000円(簡易計算)が上限とされています。不動産と住宅ローンの優劣を比べるつもりはありませんが、この報酬額の中には、不動産取引に至るまでの様々な業務が含まれており、さらに、住宅ローンの相談や手続きのサポートなども取引に付随するサービスとして無償で行っている会社も多く存在します。

さらに、最近、活躍の場を拡げてきたFP(ファイナンシャルプランナー)の場合、相談料とサポートをフルセットでして頂いても最高で10万円くらいでしょうか。これらの業種と比べて、モーゲージプランナーによる住宅ローンのあっせん手数料が2%とは、ちょっと高いなと感じました。逆に言えば、この報酬が得られるのであれば、モーゲージプランナーの方がいいなと思ったのが率直なところです。ただし、あっせんという面が銀行の業務を一部含むという要素があるのであれば、一概に報酬の高低を論じることはできないのかもしれませんが。

この点について、モーゲージプランナーの役割や報酬という表面的なところよりも、不動産や住宅業界、FP、金融機関に住宅ローンアドバイザー、そして、今回のモーゲージプランナーなど、住宅ローンを扱う分野が未成熟で無法に近い乱立状態であることが問題なのかもしれません。基本的に規制は好まないのですが、誰が、どこまで取り扱うことができるのか、報酬なども含め、ちょっと整備した方が、消費者の方にとっても分かりやすくて安心できるのではと思いました。

そしてもうひとつ、今回登場されたモーゲージプランナーの方が、不動産投資を進めた点に、ちょっと違和感を感じました。住宅ローンはお金・家計に直接的に関係し、関連分野は住宅ローンを超えて多岐にわたります。老後のことも当然関連します。今回取り上げられたモデルケースでは、相続により得られた2,000万円の現金の一部を不動産へ投資し、家賃収入を住宅ローンの返済や老後の生活費へと回すことを提案しておりました。

詳細の内容は分からないので、提案そのものの良し悪しは判断できませんが、ご主人のご性格や不動産投資のリスクなどを考えれば、単純に住宅ローンの返済で利息の軽減を図る方を私なら提案するなと思いました。しかし、私が気になったのは提案内容ではなく、モーゲージプランナーの方が、不動産の情報を収集し、マンションの内見まで立ち会い、その後の商談まで単独で行った業務的なことです。

同じようなケースとして、ハウスメーカーの住宅営業担当者が、土地情報を収集し、現地見学まで行い、その後の商談まで、単独で行うことがあります。以前からこの問題は存在し、県庁の宅建業法の担当である部署に確認したことがありますが、回答は、契約の際、宅建業者が介在し、その業者が最終責任を取るのであれば、黒(違反)ではない。ただし、好ましくもないとは仰っていました。(こういう方々を”タネ屋“と呼ぶらしいです)

宅建業者の報酬は契約締結の成果として受領します。契約段階で適法なら問題ないというのが行政側の現状対応ですが、宅建業者の報酬は契約締結に尽力しその行為により契約締結に至ったなら受領できることや、契約に関して問題が起こった場合、契約前の営業行為の内容も問われることがあることから、契約前の営業行為も宅建業者の免許の有無を問うべきだと思います。

今回のモーゲージプランナーは、不動産投資(マンションの購入)に対し、報酬を得ず、無償奉仕・アフターサービスだったのでしょうか。宅建業者の免許を持つ会社で従業員登録をされている不動産営業なら、不動産購入に伴う営業活動で報酬を得ることに問題はありません。しかし、モーゲージプランナー専業であるならば、報酬を得るのは避けるべきですし、単独での不動産営業行為そのものを慎んだ方が良いと思います。もし、サービス、サポートの一環として行うなら、責任を取る宅建業者を常に立ち会わせておくべき。これはハウスメーカーの営業活動でも言えることです。

これも、先の住宅ローンを取り扱う業種の根本的な問題と同様に、不動産営業を行う担当者の資格制や両手取引禁止を含めたエージェント制など、根本的なところから立て直しが必要だと思います。

[PR]「住宅購入のワンストップサービス
不動産調査,住宅購入相談,住宅ローン相談など仲介手数料“半額”特典付きの住宅購入サポート
posted by preseek_shibata at 11:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月09日

長期金利のゆくえ

6月半ば頃から長期金利の低下が続き、7月に入って1.3%の大台を割り込みました。

今年前半の長期金利の変遷を振り返ってみると、昨年のリーマンショックと金融危機,景気悪化のため、年明けから低金利が続きました。長期金利の潮目が変わったのは3月後半。上昇に転じた理由は、景気回復の兆しが見えたことと、財政出動に伴う国債発行増で需給関係が崩れる懸念によるもので、経済の実力を反映しないいわゆる「悪い金利上昇」です。

それがここにきて金利が下がり始めたのは、新聞報道によると、景気の先行きに対する悲観論が大きいためとのこと。

新聞,テレビなどで、各金融機関のエコノミストが、今年後半の金利がどのような動きになるのかを予測しているが、各エコノミストにより見解はバラバラで、上は2%まで上昇するという方もいれば、1%前半へ下降するという方までいる。

マクロの景気を考えれば、景気回復に伴って緩やかに金利上昇するくらいでもよいのかもしれませんが、ミクロに住宅ローンだけを考えれば、景気回復はするものの金利は横ばいで推移するというのが望ましいのでしょうか。

私個人の予想では、今後も財政悪化に伴う悪い金利上昇の懸念は残るが、景気回復による大幅な金利上昇は考えづらいかなと思います。上昇、低迷の材料がそれぞれにあることから、上下動はあるものの全体的には横ばいとなるのでしょうか。

長期金利の上下動により、毎月見直されれるフラット35などの長期固定や固定期間を設定するタイプは連動して動きます。なお、半年ごとに見直す変動金利だけは日銀の政策金利を反映しますので、財政悪化の国債需給バランスよりも景気動向の動きが強く影響されます。

景気が大きく回復するなら変動金利も大きく上昇する、景気が横ばいもしくは弱含みなら、変動金利も横ばいもしくは低迷するものと思われます。

ご相談頂く皆さまも、いろいろ勉強をされており、皆さまそれぞれに金利に対しての見解をお持ちですが、見解そのものは金利上昇派と金利横ばい派に分かれます。金利上昇する恐れが大きいから絶対長期固定、という方もいれば、しばらく低迷するから変動金利で利息負担を軽減しその分を貯蓄するという方も。

金利の行方は可能性の問題ですから、どちらの見解も間違ってはいません。それぞれの良し悪しをきちんと理解するということだけが今できることになります。

[PR]「住宅購入のワンストップサービス
不動産調査,住宅購入相談,住宅ローン相談など仲介手数料“半額”特典付きの住宅購入サポート
posted by preseek_shibata at 11:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月02日

経済危機対策による住宅税制・融資制度

 経済危機対策を進めるための税法改正案および平成21年度補正予算案が国会に提出されたことをうけ、国土交通省・住宅局より「経済危機対策による住宅税制・融資制度拡充の概要」が出されました。

 正式決定する前ではありますが、まず確実に成立すると見越してのものでしょう。もし、突然、国会が解散して不成立になってしまったらどうなるのでしょうか。

 ま、そのへんは置いておいて、拡充される住宅税制と融資制度の概略をご紹介させて頂きます。

1.贈与税非課税措置

 平成21年1月1日に遡り、平成22年12月31日までの間、20歳以上の方が直系尊属(父母、祖父母など)から住宅取得等に充てるための金銭贈与を受けた場合には、当該期間を通して500万円までの贈与が非課税とされます。

 さらに贈与税の基礎控除110万円もしくは相続時の精算課税と併用できるため、贈与税の基礎控除を加えた場合は合計610万円、相続時精算課税を利用した場合は合計4,000万円までは非課税となります。

 直系尊属とは、実の親もしくは祖父母です。配偶者の親や祖父母からの贈与の場合は対象外となります。この場合は配偶者との共有などで対応することになります。

2.フラット35の拡充

 フラット35(買い取り型)において建設費・購入費の100%まで利用できるようになります。さらに融資の対象となる諸費用の項目も増やしたため、今まで以上に自己資金が少なくても購入しやすくなります。

 また、優良住宅に対する金利優遇を現在の10年から20年に期間を延長します。

その他、詳細は概要書にてご確認下さい。
 


 この経済危機対策(補正予算)は、野党や評論家の方などから、ばらまき、無駄遣い、天下り役員の焼け太りなどと批判されております。この住宅税制・融資制度拡充についても一部が批判の対象となっております。

 まず、優良住宅に対する金利優遇の拡充ですが、これはどなたにも異論はないと思います。贈与税の非課税措置も、つぎはぎの相続税・贈与税制や根本的な贈与に対しての問題はありますが、負担が増えるものではありませんので、ま、いいでしょう。

 問題とされているのは、フラット35の融資対象額拡大です。原則的には自己資金が少ないのと、返済力は比例します。返済力が弱い人に貸し込むというのは、まさにサブプライムローンと同じ。また、公庫時代のゆとりローン問題と手法は違えど、根本は同じ。過去や海外で問題となったことと同じことを、また懲りもせずにやろうとしていることに、批判が集中しています。

 ただし、批判はあっても、国土交通省が発表するくらいですから、まず確実に実行される。ここからは、現場で携わる不動産,住宅業界が、売っちゃえばいいやと甘い言葉で推進するのか、この方には危険だなと感じたときに止められるか、意識や姿勢次第で、問題の大きさが変わってくる。

 氾濫していると言っていいほど情報が多く、FPなどのアドバイザーが認知されてきたことから、ゆとりローン問題ほどにはならないと思うが、ちょっと危なさも感じる。

[PR]「住宅購入のワンストップサービス
不動産調査,住宅購入相談,住宅ローン相談など仲介手数料“半額”特典付きの住宅購入サポート

 
posted by preseek_shibata at 16:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月11日

'09追加経済対策素案を見て

 10兆円の新たな国債発行積み増しによる経済対策が政府・与党より発表された。これにより国債発行額は過去最大となる43兆円となる見通し。これは先日開催されたG20の会合を受けてのもので、実質成長率2%の引き上げと40〜50万人の雇用創出効果がある見込み。

 ETC利用による高速道路1,000円乗り放題や定額給付金など、つい先日、前年度補正予算や今年度予算で経済対策を行ったばかりで、立て続けの経済対策で、またまた経済対策ですか、というのが率直な感想。

 マクロ経済、国際関係など、難しくて大きな部分は、政治,行政を信じるしかないが、この経済対策のなかに、住宅,生活関連が含まれており、この部分だけご紹介します。(現時点では案であり今後の国会審議などで変更,廃案になることもあります)

・フラット35

 融資上限額を物件価格の90%から100%に引き上げる。また、新規融資だけが対象であったものを、今後は銀行などの住宅ローンからの借り換えにも対応。優良住宅に対する金利優遇期間の延長も。

 融資の焦げ付きリスクが高まることに関して、金子国土交通大臣は「年収に応じて貸出限度額を定めているので心配ない」とコメント。大臣は年収に占める返済の割合(返済比率)をどの程度ご存知のうえで発言されたかは不明。

・太陽光発電

 省エネ,環境対策として、太陽光パネル設置の補助枠を拡大する。現在、1件あたり20〜25万円の補助金額そのものは変わらない。

・贈与税

 個人が贈与を受けて住宅を購入した場合、贈与税の非課税枠を通常分(年110万円)より500万円上乗せする。起源は2010年末まで。減税を受けるには確定申告が必要。

・その他

 就学前の子供がいる家庭への手当支給。保育園へ入りやすい環境整備。これは遠くても空きのある保育園に、駅前や児童館などに設置された「こども送迎センター」から保育士が乗車した送迎バスで送り迎えする仕組み。小中学校には校庭の芝生化や耐震補強など。

参考先:日本経済新聞  


 雇用や経済などへどの程度の効果を発揮するかは、今後の成り行きを見守るしかないが、すでに今年度の予算編成から今回の経済対策の影響が出ている部分もある。

 それは長期金利の上昇。

 直近の長期金利(新発10年物国債利回り)を見ても、3月下旬は1.3%弱だったものが、4月に入り一気に1.4%台後半まで跳ね上がった。これは、やはり直近の株高の影響もあるのだろうが、経済対策による国債発行で需給関係が悪くなることを想定したものであろう。

 この長期金利の上昇は、住宅ローンの金利上昇に繋がり、新規購入力の低下だけではなく、すでに購入し住宅ローンの返済をしている方の負担増加になる。

 今回の経済対策でも感じられるが、住宅購入促進の対策は、その場限りの断片的なものであることが多い。景気回復もそうだろうが、おそらく、最大の対策は、今後の日本(生活)への不安払拭ではないか。さらに、政治への信頼回復など、厭戦気分の軽減だと思われる。

 住生活基本法の成立から、長期優良住宅の促進、ストック住宅の活用と流通に対しての方策など、生活や資産形成,老後と関連が深まった。これを基にゼロベースで見直してみるのもよいかもしれない。

[PR] 住宅購入のワンストップサービス
 不動産調査,住宅購入相談,住宅ローン相談など仲介手数料“半額”特典付きの住宅購入サポート
posted by preseek_shibata at 21:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月06日

住宅市場活性化策

 政府・与党が追加経済対策に盛り込む住宅市場の活性化策が明らかになった。住宅金融支援機構の長期固定金利の住宅ローンを利用する際、耐震性などに優れた家なら金利優遇(0.3%)期間を20年に延長する。普通の家でも2011年度末までは頭金なしでローンを組めるようにする。中小の不動産業者の資金繰りも支援する。

 政府・与党は10日にも追加対策をとりまとめる。金利優遇の住宅ローンの拡大に備え、住宅金融支援機構に約5000億円を追加出資する方針。

引用元:日本経済新聞

 住宅金融支援機構が取り扱う“フラット35”の融資上限額を9割から10割に引き上げることは、以前からの報道で明らかになっていたが、今回の案で新たに「一定の基準を満たした優良住宅(耐久、省エネ、バリアフリーなど)」を対象にフラット35の金利優遇を拡大する方針が盛り込まれた。

 おそらく、今までフラット35“S”という期間,融資枠限定で行っていた金利優遇を通年化し、かつ、優遇期間を大幅に延ばしたものでしょう。日本経済新聞の試算によると、優遇があるとないでは返済総額に約166万円の差があるとのこと。

 これは住宅の質を向上させようというもので、負担を軽減させるものであるから良いと思う。問題なのは、融資上限額の引き上げの方。

 住宅を販売する不動産,住宅業界側から見れば、購入対象者,購入資金力の拡大につながるもので、歓迎すべき内容だが、はたして消費者にとっていいことなのかどうか疑問が残る。

 はるか昔から、政府は景気対策の定番として住宅購入支援に取り組んできた。住宅購入はすそ野が広く関連業種への需要にもつながるため効果は大きく、取り組まれやすい。

 しかし、かつての住宅金融公庫が行った“ゆとりローン”がどれだけの問題を起こしたかを考えてみれば、単純な購入支援に問題が残っているのは、日経ビジネス「背伸び購入が招く自己破産」の記事の通り、明らかである。

 政府も購入を増やしたいのなら、長期優良住宅に伴う性能向上費用の直接補助制度でも始めればよい。さらに、住宅購入だけではなく、住まい全体、賃貸の方、すでに購入された方にも目を向けて欲しいものである。

[PR] 住宅購入のワンストップサービス
 不動産調査,住宅購入相談,住宅ローン相談など仲介手数料“半額”特典付きの住宅購入サポート
posted by preseek_shibata at 15:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月07日

長期金利動向をどう読むか

リーマンショック後、1.2%台を推移していた長期金利(10年物国債)がジワジワ上昇している。

そもそも、住宅ローンの金利は、どのように動くものなのか。10数年前までは、銀行横並びで決めていたが、金融の自由化以降、各銀行でさまざまな決め方をしている。

現在一般的なのは、変動金利や短期固定系(10年未満の短期固定)は短期金利(短プラ)に連動し、長期固定系(全期間固定や10年超の固定)は長期金利(10年物国債)に連動するもの。

長期金利と短期固定も相互に関係し合い、長期が大幅に下がれば、その連動で短期も下がることになる。その逆も然り。(例外もあるのかもしれませんが、基本的にはです)

金利は、大きな流れとして景気に連動し、景気が良くなれば金利は上昇し、景気が悪くなれば金利は下降する。しかし、小さく見れば、債券相場に連動して動くもので、景気動向と比例するとは限らない。

銀行の住宅ローンと違いフラット35の場合、銀行が窓口で販売した住宅ローンの債権を住宅金融支援機構が買い取り、さらに、債券市場で売却をする。このため、債券市場の動向が回りまわってフラット35の金利に影響があり、住宅ローン金利が低迷するなか、フラット35の金利は上昇傾向にある。

今回の緩やかな上昇が、将来的な景気回復を予想したものなのか、一時的な債券相場の要因なのかは、専門のエコノミストではない不動産屋レベルでは分からないが、ここをどのように読むかで、住宅ローンの選定が変わる。

今回の金利上昇が景気回復を見越した長期的な上昇傾向の流れであると読めば、今の低金利を生かした長期系(10年固定超)を選ぶべきだし、逆に、一時的な債券市場の影響で長期的には低水準で低迷するというのであれば変動金利でもよい。注:長期固定系への切り替えは常に念頭に置く。

リーマンショック以後、低水準で推移した長期金利の影響で、住宅ローンの金利も低く推移した。今月も、短期固定系では、さらに微減した。まだまだ低水準で推移している住宅ローンの金利ではあるが、今後どのように動いていくのか目が離せない。

個人的には、さまざまな情報から、こっちの方向かなと思うところがありますが、不用意な予測でご迷惑をお掛けしては申し訳ないので、公にするのは控えさせていただきます。

[PR]不動産屋は住宅ローンの金利動向をどう見ているのかをお知りになりたい方はこちらへ
posted by preseek_shibata at 16:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月10日

住宅ローン減税の新制度詳細

2009年度与党税制改正大綱にて、住宅ローン減税の新制度詳細が見えてきた。特徴的なのは、一般住宅と長期優良住宅(いわゆる200年住宅)とで、控除率や住宅ローン残高の上限額が異なる二段階方式を採用していること。

新制度で優遇を受けられるのは、平成21年から平成25年までに入居した人が対象。所得税から控除できる金額は、10年間の合計で最大600万円。所得税から控除しきれない分は住民税からも控除できる。(住民税控除額には上限あり)

≪住宅ローン減税新制度≫

・長期優良住宅の場合

 平成21年入居:残高限度5,000万円、控除率1.2%
 平成22年入居:残高限度5,000万円、控除率1.2%
 平成23年入居:残高限度5,000万円、控除率1.2%
 平成24年入居:残高限度4,000万円、控除率1.0%
 平成25年入居:残高限度3,000万円、控除率1.0%

・一般住宅の場合

 平成21年入居:残高限度5,000万円、控除率1.0%
 平成22年入居:残高限度5,000万円、控除率1.0%
 平成23年入居:残高限度4,000万円、控除率1.0%
 平成24年入居:残高限度3,000万円、控除率1.0%
 平成25年入居:残高限度2,000万円、控除率1.0%

・住宅ローン利用がなく長期優良住宅を購入した場合

 一般住宅よりも割高になった部分の10%を所得税から控除
 ただし、平成23年までの入居が条件
 割高額の算定は、床面積に応じ、政府が別途定める予定

この他に、土地売買にかかる登録免許税の軽減措置を平成24年まで延長する方針も盛り込まれた。

さて、ここで問題なのは、長期優良住宅の基準を明確に打ち出していないことである。

先日、200年住宅法が成立し、その中で長期優良住宅とはなんぞやという基準が打ち出されているが、その内容は抽象的な項目のみで、具体的な数字は、今後の審議検討課題。

要求水準案では、耐久性は「劣化対策投球」に加えて柱に耐久性の高い材料を使用するなど。耐震性は住宅性能表示制度での「耐震等級2」など。維持管理の容易性では専用配管について「維持管理対策等級3」など。その他にも「省エネルギー対策等級4」や「維持保全に関する計画の策定」、10年ごとの定期点検などとなっており、検討を進めるとしている。

また、認定基準として面積要件も設ける予定で、一戸建て100u以上、共同住宅(マンション)では、3人世帯が75u以上、2人世帯が55u以上などを中心に検討されている。※なぜ住宅の認定に世帯人数が加わるのか不明。

これらの内容が定まらないうちに、長期優良住宅の控除を当てにした購入はできない。一般住宅扱いになる可能性を考慮したうえ、最大控除額には納税額との関係で及ばないだろうというなら良いのだが。

長期優良住宅の認定基準が、いつはっきりしてくるのかは分からず、住宅ローン減税の新制度が先行することもある。

もし、ハウスメーカーの営業担当が、認定基準が見えないまま、長期優良住宅での控除を伝えて受注を受けた場合で、その後の認定基準が想定と異なり、一般住宅扱いになってしまったらどうするのだろうか。

美味しい話ばかりを伝える営業担当者にも問題はあるが、場当たり的な政策を出してくる行政にも問題はある。頭の良い方々が集まる霞ヶ関のことですから、間に合うように認定基準を定めるかもしれませんが。

[PR]住宅ローン減税新制度を考慮しながらの住まい探しはこちらへ
posted by preseek_shibata at 13:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月29日

不動産不況と住宅ローン減税の行方

昨夜、テレビ東京にて、不動産購入に興味深い番組が立て続けに取り上げられましたが、ご覧になりましたか?

ひとつは、ガイアの夜明け“緊迫!不動産不況”。もう一つは、ワールドビジネスサテライト“住宅ローン減税の行方”。


---------------------


ガイアの夜明けで放送された概要は以下のような感じです。

サブプライムローン問題を端に発した金融危機が日本の不動産会社を経営破綻に追い込んでいる。不動産証券化により、日本の不動産が、世界中の投資家に売られることで、近年の不動産価格高騰を招いていたが、
金融危機による資金難により買い手がつかず、日本の不動産会社とその支払先である建設会社が苦境に陥っている。

さらに、銀行の融資規制、貸し出しの絞り込みで、その煽りをまともに食らっている。番組では、名古屋の不動産会社が支払いと資金調達に苦しんでいる様子を生々しく取り上げていた。


---------------------


同じ業界に身を置くので、複雑な思いで見ていましたが、右から左へと転売して儲けるという手法そのものに問題があるのではないか。投資、投機を相手に楽な商売をしてきた経営判断の誤り。自業自得の感も否めなかった。

取り上げられた方は存じ上げないし、憶測にはなるが、楽して儲けて、バァッと我が世の春を謳歌したのだから、その反動が出ても仕方ない。苦しくなって、助けてくれ〜と言ってもね。


---------------------


後半部分では、分譲マンションの現状が取り上げられた。
不動産投資(特に金融系)とは違い、自宅購入の需要は根強い。

「新都心リアルコーポレーション」が始めた“アウトレットマンション”
資材や地価の高騰で販売価格が上昇し、売れ行きが悪くなった。銀行の融資が厳しくなり資金繰りに困った分譲業者から、安く買い叩いて再販売している。

“リノベーションマンション”最大手の「インテリックス」
新築マンションの価格高騰により、安い価格の中古マンションに需要は流れている。

どちらの会社も、家具を付けたり、リフォームで、付加価値を付け、早期売却を鍵と口を揃える。


---------------------


実際の販売現場を取材する中で放送された二組の購入者側の話が特徴的だった。

「不動産不況、景気不安の中、いつが買い時なのか、分からない」

「不況だからこそ、買い時と判断した」

どちらも、相談を受けているなか、よくお聞きするお話で、番組を見ていて、自分のことのように思えてしまいました。

正直なところ、どちらも正しいのでしょう。自宅の購入の場合、相場うんぬんよりも、まずは、自分の状況が先。それがゴーサインなら、買い手市場の今はチャンスかもしれない。しかし、景気不安で自分の状況が怪しいなら、見送るべき。

自宅の評価が上がった下がったと気になってしまうようであれば、そもそも購入すること自体が難しいのかもしれない。購入後の長い年月の中で、不動産市況は変動するものですから。賃貸だからといって、悪いことばかりではないです。


---------------------


ワールドビジネスサテライトでは、麻生総理が景気対策のために打ち出した住宅ローン減税延長を取り上げ、どのような内容になるのか、その影響を分析したが、具体的な内容が決まらぬままの放送のため、ちょっとインパクトには欠けた感があった。


---------------------


もう少しはっきりした内容は、月内にまとめられる経済対策で分かると思われるが、現在伝わってきている上限額引き上げでの拡充では、インパクトはあるものの、上限に達するのは高額所得者のみで、金持ち優遇なのかなと思ってしまう。

※所得税を毎年60万円以上払っている方が、10年間、残高が6,000万円を下回らない住宅ローンを組んで、住宅を購入した場合に、最大限の効果が得られる。そんな人は、どんな人?

それでも、現行の制度よりは上乗せされるので、ある程度の金額を借りる方にとっては、購入の後押しになる。

同番組でコメントされた専門家は、都心へ流入している人口は増えており、“ネクストジュニア”という世代の需要は大きい。住宅ローン減税延長で、不動産不況をある程度持ち直せるのではないかと。

いずれにしても、どういう内容になるのか、早くすっきりさせてもらいたいものである。

[PR]買い時と購入しても良いタイミングを相談されたい方はこちらへ
posted by preseek_shibata at 13:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月30日

200年住宅の優遇から見た今後

政府がまとめた総合経済対策に、生活支援として定額減税、高速道路料金引き下げ、小麦の値上げ抑制などに加え、年内で期限が切れる住宅ローン減税の延長と拡充案が盛り込まれました。

国土交通省の案では、延長する期限は5年、減税対象の借入額上限を上げるもの。現行の制度では、対象額と控除率、控除期間はどのような住宅でも一律であったが、延長拡充案では、200年住宅と省エネ住宅の場合に限り、控除対象借入限度額を上げ、さらに控除率も増やし、控除期間も引き延ばす。この結果、減税の最大控除額は増え、一般住宅との格差が出ることになる。

≪国土交通省案≫

現行一律:2,000万円、10〜15年、0.5〜1%→最大控除額160万円
一般住宅:3,000万円、10〜15年、1%→最大控除額300万円
200年住宅:3,600万円、15年、1.2%→最大控除額650万円
省エネ住宅:3,300万円、10年、1.2%→最大控除額400万円

※最大対象額、控除期間、控除率→最大控除額

さらに、この国土交通省案に対して、財務省は一般住宅向けの拡充には慎重な態度を示しており、延長はされても、拡充の部分が200年住宅や省エネ住宅のみとなれば、さらに格差は拡がることになる。

この200年住宅となるのは、長期優良住宅の普及の促進に関する法律(省令)で定められた規準をクリアし認定されることが必要。ただし、明確な基準は表示されていない。

≪現在示されている基準≫

・維持保全の期間が30年以上であること
・定期的な点検補修などの計画が策定され、点検履歴が蓄積されること
・腐食の防止(耐久性)、地震に対する安全性(耐震性)の確保
・状況変化に対応した構造・設備の変更が容易であること(可変性)
・維持保全を容易にするための措置
・バリアフリー、省エネルギーの誘導基準に適合するもの

これらの規準がどの程度まで要求されているのかは、具体的な基準ができていないのでなんとも言えませんが、住宅性能表示を受けて、それなりの規準にあれば技術レベルはクリアできそうです。

おそらく一番厳しい部分は、建物の維持管理計画の策定と点検履歴の蓄積(住宅履歴書)への対応でしょう。この点に関してクリアできる建築会社は、かなり限られてくるのではないか。

大手ハウスメーカーでは既に対応済みの会社もあるが、建売分譲会社や一般工務店では難しく、さらに分譲会社の倒産が増加していることからも分かる通り、長期的なフォロー体制への信頼と安心を得るのは容易ではない。

性能表示や建物保証など、建築の制度ができる度にいろいろな第三者機関などが設けられたことから、住宅の履歴や点検補修などの計画策定と実施をする機関なども設けられるかもしれません。(そうしないと建売業者や中小工務店は生き残りが厳しい)

また、200年住宅に認定されると、今回の住宅ローン減税以外にも様々な優遇措置がございます。

≪主な200年住宅の優遇措置≫

・登録免許税の税率優遇
・不動産取得税の控除枠優遇
・固定資産税の優遇
・住宅ローンの借入期間の長期化支援(現行35年→50年)

これらの200年住宅の優遇を見ていると、住宅取得者の資産形成、社会資本形成、環境対策などから、この200年住宅を普及させたい意向がひしひしと伝わってきます。

この200年住宅普及は新築時だけの取り組みでは片手落ちで、建物の長期耐久→資産形成のために→適正な評価→中古住宅流通市場の整備が必要になる。このために維持管理計画の策定と実施、住宅履歴書の整備がある。

200年住宅の取り組みそのものは、反対する政党がなかったくらい、誰が見ても良いものである。逆に、これから買う人は、200年住宅に認定されないと、家計的にも資産的にも厳しくなるということが、国から言われているようなものです。

200年住宅(もしくは省エネも)でないものは不利になり、中古住宅としての価値が下がるということになり、中古住宅市場に出しても売りづらくなるということ。

そして、これからの10年、20年後は中古住宅の時代が来るのではないだろうか。ここまで考えて、住まいの購入を判断して欲しい。

[PR]一般住宅と長期優良住宅をコストや内容など比較しながら住まい探しを考えてみたい方はこちらへ
posted by preseek_shibata at 12:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月28日

不動産会社倒産の傾向

今週、新興の不動産会社の大型倒産が相次いだ。下記記事は日本経済新聞より転載。

◇創建ホームズ、民事再生法の適用申請 負債総額338億円 (27日)

 戸建て住宅事業を手がける創建ホームズは26日、民事再生法の適用を東京地裁に申請し、受理されたと発表した。負債総額は338億円。住宅需要の落ち込みで業績が低迷。全従業員の4割を削減するなどして経営の立て直しを目指したが、金融機関の融資姿勢が厳しくなったことが響き、資金繰りが行き詰まった。

 同社は首都圏を中心に建売住宅や分譲マンションを販売。地価高騰による住宅価格の上昇が消費者離れを招き、2008年2月期の連結最終損益は5億8200万円の赤字となった。このため、7月末には希望退職により全従業員の4割に当たる約100人を削減。さらに営業所を集約するなど事業の再構築を進めていた。

 ただ、米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題を契機とした金融市場の混乱で金融機関が融資姿勢を厳しくしたことから「今期に入り新規借り入れや借り換えが困難になった」(創建ホームズ)といい、今月末の決済資金を調達するめどが立たなくなった。

◇分譲マンションのセボン、民事再生法の適用申請 負債621億円(26日)

 首都圏を中心に分譲マンションを開発・販売するセボン(東京・新宿、山崎喜久男社長)は25日、東京地裁に民事再生法の適用を申請、受理された、と発表した。負債総額は621億円。マンション市況の悪化に加え、販売不振で資金繰りが行き詰まった。ゼファー、アーバンコーポレイションといった上場会社が経営破綻するなど、ここにきて不動産業界の経営環境は一段と厳しくなっている。

 セボンが85.2%出資するジャスダック上場の戸建て住宅会社、旭ホームズの坂谷賢一社長は25日、「当面、当社の経営に影響はない」と説明した。

 セボンは1974年に設立、84年にマンション分譲事業に本格参入した。デザイナーズマンションや低層の住宅棟を円形に連ねたタウンハウス型マンションなど独自のマンション分譲で事業を拡大した。


去年の秋口くらいより不動産会社の倒産が目立ち始め、今年に入り上場クラスの大型倒産が出始めた。今回の2件も同様の流れのように思うが、ゼファーやアーバンコーポレイションとは少し違うような感じを受ける。

どの会社もマンションや戸建の分譲事業で大きくなった会社だが、ゼファーやアーバンコーポレイションは、規模が大きくなり、時勢が地価上昇(バブル)の様相になるにつれ、不動産の転売益を主力にするようになった。

しかし、今回の2件(創建ホームズ、セボン)は、同様の不動産転売も行っていたのかもしれないが、不動産の分譲事業を主力にしていた。前記2社はサブプライムローン問題によるファンドの資金が流入しなくなったのに比べ、今回の2社は販売不振による銀行からの資金引き上げが影響した。

不動産市況が悪化したことによる倒産ラッシュだが、その背景には違いがある。今回の販売不振は、人口減・ストックの増加など、分譲事業環境の構造的なものであり、不動産事業のあり方そのものを考えていかなければならない。

購入者側としては、アフターサービスなどの保証的な部分をより考えておきたいものである。

[PR]購入した後まで考えて住まい探しをされたい方はこちらへ
posted by preseek_shibata at 11:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月18日

2008年度末期限の住宅税制

年内の入居で期限切れを迎える住宅ローン減税が延長されるかどうかという話題が出ておりますが、この“年内”という期限は所得税が暦年課税のためであり、この他の税は年度末にて切り替えられます。

住宅ローン減税は延長気配が強くなっておりますが、この他の税制に関しての動きは見えておらず、注目度も低いことから、そのまま期限切れになる可能性もあります。

住宅ローン減税に間に合うかどうかの期限ギリギリに駆け込みで動かれた方も多いが、税制の期限で慌ててバタバタするのはお勧めできません。今年度末が期限の税制を改めてチェックしておきます。

・印紙税

不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置として、1,000〜5,000万円の場合、2万円→1.5万円、5,000万〜1億円の場合、6万円→4.5万円に軽減。

・登録免許税

1)住宅用家屋の所有権の保存登記の税率の軽減として1000分の4→1000分の1.5に軽減。

2)住宅用家屋の所有権の移転登記の税率の軽減として1000分の20→1000分の3に軽減。

3)住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記の税率の軽減として1000分の4→1000分の1に軽減。

・不動産取得税

1)住宅や土地の税率の軽減として4%→3%に軽減。

2)住宅用の土地を取得した際の算定の基準となる評価額の軽減として2分の1に軽減。

これらの軽減措置が延長になるのか、このまま打ち切りになるのが見えるのは、早くて今年秋の来年度税制について案が出てくる時、遅いと来年の予算編成時期になります。

税制の期限内で購入することが目的ではなく、購入して快適に生活することが目的になる。使えるなら優遇を利用し負担を軽減することは大事であるが、快適に生活ができるかどうかの検証する時間を持たずに、期限ばかり気にするのは本末転倒な話である。

[PR]税制などを見ながら適切な住まいを探したい方はこちらへ
posted by preseek_shibata at 16:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

住宅ローン減税・国交省方針

先日、今年末の入居で打ち切られる住宅ローン減税の延長が検討される動きがあると一報しましたが、その具体的な国土交通省の方針が日本経済新聞に掲載されましたので、ご紹介させて頂きます。

≪日本経済新聞 8月16日朝刊≫

 国土交通省は2009年度の税制改正で財務省に住宅ローン減税の拡充を要望する方針を固めた。断熱材が厚いなど省エネ性能の高い住宅や長期間住める優良な「200年住宅」、2世帯住宅を対象に税優遇を新設。こうした住宅を買った人の住宅ローンについて、所得税の控除対象となる借入限度額を現行の一般住宅向けの2000万円より広げるのが柱。購入にあたっての消費者の負担を軽減し、冷え込む住宅市場をてこ入れする狙いだ。

◇国土交通省方針抜粋

・09年度で期限が切れる現行の住宅ローン減税を5年間延長
・省エネ住宅や200年住宅を対象とした対象額の拡大
・所得税で控除しきれない場合に住民税も対象
・優良住宅取得で住宅ローン未利用者を対象にした費用の控除新設

◇財務省見解

・優良住宅への住宅ローン減税には理解
・対象額の拡大へは慎重
・優良住宅は拡充、一般住宅は縮小

---------


国土交通省の方針は、景気対策(来年の選挙対策)になり、省エネ住宅はもちろんのこと、200年住宅も建て替えによる廃材現象で地球温暖化・環境対策にもなることから、政府・与党も反対はないと思われ、財務省が理解を示していることから、何かしらの措置は取られるのではないかと思われる。

今回の方針は、増税の方向にある中、ここまで減税方向で打ち出されたのかと、ちょっと驚くくらいでした。

環境対策や福田総理の重点項目という御旗があるので、省エネ住宅や200年住宅という優良住宅系の減税はそれなりに期待できるかもしれないが、一般住宅系は、よくて現行の延長までではないかと予想される。

[PR]減税の方向を見ながら住まい探しをされたい方はこちらへ
posted by preseek_shibata at 14:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月08日

インフレと金利と不動産

インフレ(インフレーション)を経済用語として説明すると“物価が上昇すること”。不動産(土地)は正式には物価には該当しないらしいが、物であることは確かであり、物の価値が上昇するのだから、不動産価値も上昇することになる。この基本原則から、“不動産はインフレに強い”と言われてきました。

物の価値が上昇する≒お金の価値が減少する。現在、Aという不動産が1000万円で買える。1年後、同じAという不動産を買うためには1100万円が必要となる。この場合、物価上昇率(インフレ率)10%。

お金として現在1000万円を所持していても、上記のようなインフレの場合、同じ金額で同じ物は買えない。このことから、1000万円の価値が下がったことになる。

インフレの際、お金を不動産に置き換えると、時間の経過と共に不動産の価値が上昇し、換金するとお金が増えて戻ってくる。

住宅ローンの借入などで1000万円を調達する。金利が3%とすると1年後に1030万円を返済しないといけないが、換金した後のお金が1100万円になっているので、差引70万円の現金が手元に残る。

不動産の売り買いには諸経費が掛かるので、単純に上記のようなことにはならないが、インフレの基本を説明したまでなので、突っ込まないようにお願いします。

バブル崩壊後、しばらく続いたデフレ(デフレーション)はインフレの逆なので、物の価値が下がり、お金の価値があがることになる。

インフレ・デフレのどちらでも、物とお金の価値が動くことにより、金利も動くようになる。インフレの場合、お金の価値が下がることから資金を物に変える動きが出る。金融市場ではお金の価値を下げないようにするため、時間の経過と共に価値が上昇するように金利を上がる。日銀でも過剰なインフレを抑えるため、市場から資金を吸収しようと金利を上げる。

現在、諸物価が上昇し、先日の日銀総裁のコメントでもインフレが懸念されるとあったが、では、原則通り金利が上昇するのかというのは悩ましいところ。

一般的にインフレは、景気が上昇し、物に対しての需要が増えることから、供給が足りなくことで発生する。しかし、今回の物価上昇は景気が上昇したことにより始まったのではなく、供給側の事情で始まった。景気が上昇して、というのがないのが問題。

景気が上昇していれば、景気の過熱を抑えるためも含め、金利が上がるという素直な流れで解釈すればいいが、景気が良くないため、物価上昇を抑えるため≒金利を上げる、と、景気を良くするため≒金利を下げる、という葛藤になる。

不動産も、景気上昇でのインフレではないため、価値が上昇する気配はない。金利が上昇する・負担が増える、不動産の価値は上昇しないという両面で悪い方向になる。

通常のインフレ時なら、金利上昇分以上に不動産価値の上昇があるとなれば、金利が上昇しても不動産を買うという考えで良い。しかし、現在の金利上昇はそうならないので、よく検討が必要である。

[PR]今後の経済情勢などを感じながら住まい探しをされたい方はこちらへ
posted by preseek_shibata at 16:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月27日

長期金利動向を見て

金利のお話をする前にちょっと。

今朝の新聞各紙で“東京電力が電気料金値上げ!”がトップ記事として取り上げられていました。ガソリンと同じくらい家計や物価に影響を与える電気料金。

直接的な電気料金も痛いですが、間接的な物価への影響がどこまであるのか不安です。ガソリン、食料品などの日常的な物から車や住宅などの高額消費財まで、なにもかも価格上昇。

しかし、収入は増えない。健康保険料も年金も上がり、可処分所得(手取り)は増えるどころか減ってしまう。この先、どうなってしまうのか。こんな不安な状況で不動産の購入なんて、と思うのも反面。永く先(老後)まで考えると、先手を打つということもあるのか。どちらにしろ、しっかり考えてみることが大事です。


さて、お題目の長期金利について。

5月、6月と住宅ローンの適用金利が急上昇し、金利の流れが変わった様相を示していたが、6月の後半になって、住宅ローンの適用金利に影響を与える長期金利(10年債利回り)が低下傾向にある。

4月以降、金融市場では物価上昇・インフレ懸念から金融引き締めを予測し金利が上昇した。しかし、インフレ懸念以上に日米の景気悪化が上回り、金利が低下傾向へと変わった。

今後、インフレ(金利↑)と景気悪化(金利↓)とのせめぎ合いの結果、どちらが上回るかで金利動向は決まる。ギャンブル的な要素が入ることは否定できないが、どちらが勝つのかを予想すれば、自ずと対応も見えてくる。

[PR]私の個人的な金利動向予測を聞いて不動産購入を考えたい方はこちらへ
posted by preseek_shibata at 09:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・政治・国際 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする